写真が撮れ次第、随時追加していきます。 (掲載画像の生物は自然下で採集したもので、全てが成体・成魚とは限りません) |
河川中流域の生き物たち | |||
スナヤツメ南方種 | アブラハヤ | ||
眼の後ろに7つの鰓孔があり、眼が8つあるように見える事から、ヤツメと呼ばれる。 口は吸盤状で顎がなく、幼生は泥中の有機物を餌とする。 |
河川上流〜中流域に生息する。 タカハヤに似るが、尾柄部が細い事で区別出来る。 |
||
カワムツ | ヌマムツ | ||
河川上流〜中流域に広く分布。 カワムツB型と呼ばれていたが、A型とは別種とされ、カワムツに。 (A型はヌマムツに) |
カワムツによく似るが、胸びれ・腹びれの前縁がピンク色で、カワムツと比べると、わずかに鱗が細かく見える。 カワムツに比べ、生息場所は局所的。 |
||
オイカワ | タモロコ | ||
ハヤ、ハエとも呼ばれ、河川中流域で普通に見られる一般的な魚。 産卵期になるとオスは頭部にニキビのような追星を付け、派手な婚姻色に彩られる。 |
河川中流域の流れの緩い所や水路に多く生息。 モツゴとよく似ているが、ヒゲがある事で区別出来る。 |
||
モツゴ | フナ類 | ||
体側に、吻端から尾びれにかけて黒い筋があり、ヒゲはない。 酸欠や汚れには強く、河川から取り残された水たまりにいる事も多い。 |
河川の中〜下流域、湖沼で普通にみられる。 分類学上、混沌としており、種の確定に至っていない。 |
||
ニシシマドジョウ | トウカイコガタスジシマドジョウ | ||
泥底に棲んでいる事の多いふつうのドジョウと違い、砂〜砂礫底に棲み、体側に斑紋が並ぶきれいなドジョウ。 | 体側に太い縦筋が入る、きれいなドジョウ。 分類上、いくつかの型に細分化され、矢作川水系には東海小型種が分布する。 |
||
ドンコ | ヨシノボリ属の一種(トウヨシノボリ) | ||
ハゼ科の中では、一生を純淡水域で生活する数少ない魚。 模様・体色が川底の石そっくりで、自然下ではなかなか見付けにくい。 |
もっとも普通に見られるハゼ科の魚だが、変異が大きく、地域によってもいくつもの型に分けられる。 両側回遊性だが、湖沼などへの陸封も多い。 |
||
ニゴイ | アユ | ||
コイに似ているとして「似鯉」と書くが、体は細長く、キツネのような顔付きをしているので、簡単に区別出来る。 幼魚の頃は、体側に斑紋が見られる。 |
清涼感のある香りから香魚とも呼ばれ、なわばりを持つ習性を利用した友釣りで知られる。 塩焼き、鮎飯なども美味いが、「うるか」も酒のつまみとして格別。 |
||
カワヒガイ | カマツカ | ||
流れの緩やかな中流〜下流域に生息。 トンガリササノハガイなど、生きた淡水二枚貝の外套腔内に比較的大きな卵を産む。 |
砂底で生活し、砂の中に潜って目だけ出している事が多いので、なかなか見付けにくい。 白身の美味しい魚で、塩焼きにされる事もある。 |
||
ナマズ | ネコギギ | ||
鱗のない体に、長いヒゲと大きな口が特徴。 獰猛で、エサが少ないと共食いもする。 癖のないさっぱりとした白身で、蒲焼きや天ぷらで食べられ、美味。 |
伊勢湾と三河湾に流入する河川の上〜中流域に生息する、国の天然記念物指定種。 もし捕れてしまったら水から揚げず、速やかに放しましょう。 |
||
カマキリ | ウツセミカジカ | ||
鰓蓋にある棘で、アユを引っ掛けて捕まえるという説から、アユカケとも呼ばれる、カジカの仲間。 産卵のため海に下り、河川中流域で成長する。 |
卵径の小さな種類のカジカ。 大卵型と小卵型に分かれたうちの一種。 |
||
マシジミ | ドブガイ | ||
河川の淡水域に生息するシジミ。 他のシジミ同様食べられるが、近年では外国産シジミの野生化で減少しつつある。 |
河川の他、湖や池沼の砂泥底に生息し、そこからつながる水路で見られる事もある。 タナゴ類が産卵に利用する二枚貝(産卵母貝)の仲間。 |
||
マツカサガイ | イシガイ | ||
近年、急激に生息地を消失しているイシガイ科の二枚貝。 殻の表面に漣模様等の特徴のある彫刻を、松笠に見立てた事が名の由来。 |
湖沼や流れの緩い河川、水路に生息するイシガイ科の二枚貝。 県内の生息地は、どこも危機的状況にある。 |
||
トンガリササノハガイ | チリメンカワニナ | ||
木片にも見える、笹の葉のように先の尖った細長い独特な形をしたイシガイ科の二枚貝。 生息地はどこも危機的状況で、絶滅が危惧されている。 |
川の中でも流れの緩い淀みや湖沼でみられるカワニナの仲間。 地域変異が大きいが、殻表面の顆粒状の突起が繋がった肋(筋)がはっきりしている事が多い。 |
||
スジエビ | ミナミヌマエビ | ||
鹿児島(屋久島)以北の日本全国に分布し、川エビ、シラサエビと呼ばれ、食用や釣り餌として売られている。 体にある黒褐色の筋模様が特徴。 |
釣り餌として中国産のヌマエビ類が輸入・拡散していて、国内に生息するエビ類の分布に影を落としている。 水槽のコケ取り要員として飼育する人も多い。 |
||
コオニヤンマ | ギンヤンマ | ||
水底に沈む枯葉のようにも見える、幅広で平べったい体が特徴。 羽化の際、この体にどうやってあの細長いトンボが納まっているのか、とっても不思議。 |
ヤンマの仲間の幼虫に特徴的な流線型の体。 河川だけでなく、池沼やコンクリート護岸の水路でも見られ、学校のプールでも見られる程、生息環境が広い。 |
||
コシボソヤンマ | コヤマトンボ | ||
幼虫の後頭部には、横に張り出した突起が見られ、捕獲すると体を反り返らせ、死んだ振りをする。 成虫は名前の通り、腰がくびれた姿が特徴的。 |
脚が長く、まるでクモのようにも見える、独特な形をしたヤゴ。 河川中流域の流れのある場所でよく見られ、コオニヤンマと同じ場所で捕れる事が多い。 |
||
ハグロトンボ | シリナガマダラカゲロウ | ||
成虫は名前の通り、黒い羽でヒラヒラと蝶のように舞うトンボ。 幼虫は、葦やエビモなどの水草が茂る中下流域の緩やかな流れに見られる事が多い。 |
1属1種のみの確認で、マダラカゲロウの中では例外的に尾が長めの種類。 水から揚げると、体を大きく反らせる行動が見られる。 |
||
シロタニガワカゲロウ | ヒラタドロムシ | ||
平瀬の流れの緩い場所を好むカゲロウ。 木の葉状のエラに3本の長い尾を持つ平べったい体で、石の裏を這い回り、コケなどの付着藻類を食べる。 |
幼虫が水棲生活を送る、甲虫の仲間。 円形で扁平な陣笠状の体が特徴で、流れの速い瀬の石の表面に張り付くように生活し、滑るように動く。 |
||
エビモ | ヤナギモ | ||
ヒルムシロの仲間で、流れのある小川で見られる他、湖沼やため池などでも見られる沈水植物。 透明感のある鮮やかな緑色で、葉の縁が波打つのが特徴。 |
エビモ同様、ヒルムシロの仲間で、流れのある小川や水路で見られる沈水植物。 変異は大きいが、葉は濃緑色で、縁が波打つ事なくまっすぐ伸びる。 |
||
イトモ | ニシキゴイ【品種】 | ||
葉は線形で波打たず、生息環境・生態共にヤナギモに似るが、より葉が細い。 変異が大きい仲間で、殖芽や花・実で判定する必要がある。 |
色目が良いので、環境美化の一環での放流がある他、イベントからの逃げ出しや飼育個体の放流がある。 善意の放流による生態系への影響は深刻。 |
||
コイ〔飼育型〕【品種・国外外来種】 | ギギ【国内外来種】 | ||
日本全国で移植・放流された結果、現在では国内の限られた地域でしか野鯉と呼ばれる野生種は確認されていない。 雑食で水草やタニシを好んで食べる。 |
ハゲギギとも呼ばれ、愛知県には自然分布していない。 天然記念物のネコギギと似ているので、間違える人も多い。 味は淡白で美味。 |
||
オヤニラミ【国内外来種】 | カワヒバリガイ【特定外来生物】 | ||
愛知県には自然分布していない。 エラ蓋の青い斑紋を目に見立ててヨツメと呼ばれる事も。 産卵後はオスが卵の世話をします。 |
中国原産。付着性がある3cm前後の二枚貝。 発電所の取水口、導水管内などに群生する事もあり、大量死による水質悪化と併せ、問題になっている。 |
||
ハゴロモモ【国外外来種】 | |||
アメリカから観賞用として持ち込まれたものが野生化。 沈水葉は細く糸状で、それが掌状に広がる。 スイレン科で、夏〜秋に白い花を咲かせる。 |